猿谷透の精神科医の日記

開業精神科医が毎日の出来事を日記にしたためます。守秘義務の許す範囲で公開していきます

7/9 2014

朝のうちは患者さんも少なくてのんびりユックリ診察。こういう雰囲気も良いねーなどとつぶやいていたら後半どんどん患者さんが増えてきた。予約自体が後半にかけてぎっしりでこの辺り予約係の事務がもう少し考えて欲しいものだが、この日は前半予約の人が遅刻してきたり、予約外の人が12時過ぎに固まってやってきたので混乱が生じた。もちろん混乱したのはわたしの頭の中のことで病院そのものはたんたんと過ぎて行った。結局2時半まで診療がかかってしまいそこから往診に出発。施設では初診が2名いたので、何かと時間がかかってしまった。次に施設への移動は4時半。最後の在宅に着いたのは5時を過ぎていた。若くしてくも膜下出血で半身不随になり、母親が介護しているのだが脱抑制された行動が多くて、母親の介護は想像を絶する。わたしが治療に当たってからは睡眠も安定してきたし大声を出すことも減った。そのかわり数種類の薬剤を組み合わせて投与してるし副作用の体重増加なども認めている。最近薬剤を減らすことや投薬を行わないことが精神科医として上質であるかのような言説が流布されているが、そういうえらい先生たちはこの患者をどう治療するのだろうか。1度意見を伺いたいものである